【現代脇指】国平仙壽刻印 平成十一年正月三日

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0737-3奈良県無形文化財保持者である、河内国平刀匠の青江写しの逆丁子を焼いた身幅豪壮な脇指のキャンパスに岡山県無形文化財保持者である、柳村仙壽師の超絶技巧な刀身彫刻を施した作品である。

先日、旅立たれた柳村仙壽師は現代の金工大家で伊勢神宮の式年遷宮での太刀金具の製作、岡山県よりの依頼で、皇太子殿下へ鍔の献上、国宝、重要文化財指定の刀剣の修復等、数々の功績を残された師であり、また刀剣文化の発展の為、現在の刀職に携わる職方の為、備前長船刀剣博物館を類稀な展示方法で来場者を楽しませる工夫を指導等、仙壽師の残してくれた功績に、刀商として尊敬と感謝しかない。

個人的に様々な事を御教授頂いたその師の普段の顔を垣間見れるような、穏やかで日本人らしい感性の歌が詠まれており、

”うらうらとのどけき春のこころより にほいいでたる山桜はな”

という賀茂真淵の代表作で宝暦六年二月にて自邸歌会で詠まれた歌を刀身彫刻しており、どこかクンクンと山桜の匂いを探して日々の喧騒を忘れる瞬間を所有者に与えてくれるような、穏やかな気持ちにさせてくれる。 勿論、桜の彫物は圧巻の出来で、極限まで集中して失敗の許されない刀身彫刻の超絶技巧と仙壽師の鏨使いの一槌一槌、目で見てとれるようである。

銘:国平仙壽刻印(無玄関) 平成十一年正月三日

価格 120万円