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【鍔】無銘(京透)”襷透図” 売約済

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私事ではありますが、この作品に出会い、是非ホームページを更新して御紹介しようと決断した作品である。 寒山先生の箱書きには尾張とありますが、特別貴重小道具鑑定書には京透とあります。 さて他の業者さんも尾張と観る方もいましたが、当社ではやはり京透であると観ます。

まずしっかりと均整のとれた大振りな地は堂々としており、切羽台の刃側が特に尖っており、時代が上がる様がみられ、小柄、笄櫃穴も京透の典型的な形とも観え、そして何より地透かしの抜け感と二本の線で表現された襷図は繊細な線と力強さが同居しており、やはり時代の上がる京透の名品として非常に素晴らしい。 また時代の下がる京透かしはどこか簡単で平坦で均整が取れ過ぎた作品が多いが、この作品の細部を拝見すると普段の手より個性的であり、また重ねの厚い点も時代が上がる作品の特徴としてやはり評価出来る。

大きさ:(縦)8,02cm(横)8,0cm(重ね)0,58cm

附:特別貴重小道具鑑定書 無銘 京透 Mumei Kyosukashi

価格 ”売約” 致しました。 京都市 御人 いつも有難う御座います。

【鍔】無銘 ”粟穂図”

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0916-1鍔としては最上格として重宝された赤銅魚子地の献上鍔である。 余りにも細かい魚子地は当時専門職として職人が存在し、余りにも大変な作業ゆえ、江戸時代当時は魚子師の職人としての寿命はとても短かったとの話も伝わる。 粒の更に細かい様はやはり幕末時代の手であろう、粟穂の上品且つさりげない華やかさが控えめで日本らしく、その刀装具を装着して謁見する方の身分と敬意を表し、現代で云うと、黒のタキシードを身に纏うがの如く、上品である。

大きさ:(縦)6,9cm(横)6,6cm(重ね)0,49cm

価格:16万円

【鍔】無銘(神吉)”三蓋松透図”

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比較的小振りな作品が多い肥後金工であるが、この作品は堂々として大振りであり、力強い作品である。鍔として実際に使用されており、切羽がかかる場所が綺麗に残っており、また他の地鉄も時代経過による味わいが深く増しており、見所の多い作品である。

古くは林又七や西垣勘四郎に習った図案であり、少し形を崩した図案は神吉家の個性と表現であり、それがまた計算された美である事は疑いなく、枯れた表現を敢えて施した毛彫りの表現や美しく残っている金布目象嵌が強弱であり、馬芯用の小さい笄櫃穴、丸みを帯びた小柄櫃穴がやはり時代を表す典型であり、神吉派を勉強する際にとても参考になる作品であり、典型作である。

大きさ:(縦)8,1cm(横)7,53cm(重ね)0,53cm

附:保存刀装具鑑定書 無銘 神吉 Mumei Kamiyoshi

価格:15万円 150,000 JPY

【鍔】無銘(尾張)”四方猪目透図”

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小振りではあるが、重ね厚く、典型的な尾張鍔である。鉄味潤いがあり切羽台や耳に表れた鍛地がとても素晴らしく、良質な地鉄を使用している事が良く分かる。切羽台は上下に引っ張ったように伸びている様は室町末期の時代の特徴であり、後にこの作品から学び多くの類似品は多く存在するが、この鍔が手本になった事が分かる。

猪目の形や透かしの線の柔らかさ、繊細さ、小柄笄櫃穴の微妙な大きさの違いや、その形がもたらす空間均整美、そして十文字の縦の竹、横の剣の力強さによる、強弱の表現、等、後世の類似品とは似ても似つかない作品であり、目利きの愛好家様には満足頂ける作品である。

大きさ:(縦)6,39cm(横)6,0cm(重ね)0,59cm

附:保存刀装具鑑定書 無銘 尾張 Mumei Owari

価格:11万円

【脇指】左少将有文作丁巳二月(刀身銘)正三位有功 ”売約済”

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幕末に土佐の南海太郎朝尊に作刀技術を都にて学び、実際に作刀した御公卿さんとして有名な千種正三位有功とその子有文の作品である。高貴な身分の方が作刀した古くは後鳥羽上皇から始まり、武家と公家との関係はつかず離れずの関係であるが、公家が作刀した珍しい珍品である。

千種有功は和歌にも通じており、その作刀した刀身には和歌を彫った作品多く、この作品もその手であり、またその子にも教養と技術を伝えたという歴史事実を証明する作品であり、貴重な文化財である。

有効の書と共に当社に伝来しており、貴重な文化財である。

長さ:一尺一寸七分(35,4cm)

附:有功掛軸、白鞘入り、特別保存刀剣鑑定書

価格 ”売約” 致しました。 京都府 御人 有難う御座います。

【脇指】兼舎(関)”売約済”

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戦後の日本刀の保存と継承に尽力され、現在の日本刀があるのも薫山、寒山先生の御蔭である。その寒山先生の珍しい箱書きと鞘書のある信州兼舎の作品である。

銘鑑には天文頃に後に甲州にて打つ兼舎の子であるか?とあり永禄頃の刀匠とあり、時代を表す体配は非常に健全で、出来も良く、少し丸みのある大互の目刃は一見して関物と分かり、典型作である。 鞘書には京極家抱工であり、関ヶ原後には本国へ戻り作刀したとある。

身幅尋常にて先反りあり、慶長体配の寸延脇指のそれであり、兼舎の晩年作の傑作と云えるだろう。

長さ:一尺二寸四分(37,5cm)

附:寒山先生箱書共箱、白鞘入り、特別保存刀剣鑑定書

価格 ”売約” 致しました。 岡山県 御人 いつも有難う御座います。

【目貫】(銘)割際端銘 寿親・正とし 売約済

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これまた何とも面白い作品であろう。非常に大きく表現した鮎とプリッとした貝図がとても愛らしく、江戸風の作品であり、粋である。 寿親は高橋氏で東龍斎、田中清壽の門人で巧手である。

四分一地ではあるが、赤銅のように、黒く落ち着いた色であり、いや、赤銅では表現出来ない色でもあり、画題と変わった作風を上品にまとめている。

大きさ(魚図)6,2cm(貝図)2,8cm

附:保存刀装具鑑定書 割際端銘 寿親・正とし

価格 ”売約” 致しました。 米国 御人 いつも有難う御座います。

【鍔】無銘(吉岡)”紲革図”

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典型的な献上鍔である。 吉岡家は徳川家専属の金工家で、主に大名家からの献上品を作成する一派である。 時代魚子地がとても上品で大人しく、耳の回りに紲革を金色絵で表現する事により、拵えに付属した際に視観に訴えてくるようにデザインされた鍔である。

大磨上無銘の鎌倉期名刀の脇指拵えを作成する際には丁度よいであろう。

大きさ:(縦)7,18cm(横)6,5cm(重ね)0,49cm

附:保存刀装具鑑定書 無銘 吉岡 Mumei Yoshioka

価格:14万円 Price: 140,000 JPY

【鍔】無銘(刀匠)”素紋図”

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一見ただの板鍔に見えるが、古鍔愛好家の間では、刀匠、甲冑師は特別な価値観を備えており、この作品は鉄地の槌目地が良く表れており、特徴である薄手の造り込みではあるが、手にずっしりと重量を感じ、また小柄櫃穴も時代が上がる特徴の形状であり、刀鍛冶が余鉄を以て鍔を製作した作品であるが、時代がしっかり表現されており、武骨で味のある鍔である。 耳の槌目地も美しく、戦乱の世の中の時代にタイムスリップ出来る美術品である。

大きさ:(縦)8,6cm(横)8,57cm(重ね)0,299cm

附:保存刀装具鑑定書 無銘 刀匠 Mumei Tosho

価格:12万円 120,000 JPY

【名品紹介】肥前国住近江大掾藤原忠広 ”売約済”

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日本刀愛好家が一度は手にした事がある江戸時代を代表する刀工、二代近江大掾忠広の作品である。 一門門弟の代作や代銘が多く存在し、作品数は圧倒的な数を誇り、重要刀剣に指定された長い刀だけでも120振り前後と非常に多く、その理由も作品数が多いだけでなく、現代に至るまで、数多くの刀剣愛好家の手元で所有者の心を満たしてきたからである。

江戸時代の美術刀剣の代表とも云える作風は、米糠肌と云われる地鉄は刀剣初級者でも分かりやすい程、万人が見ても美しいと感じる潤いを保ち、中でも直刃は評価が高い。

特にこの作品は当社、近江大掾を100振り以上扱ってきた、経験上、トップクラスの作品であり、生ぶ刃が残る程、健全な保存状態で、刃肉は打ち下ろし当時のままを保った完品であり、中でも出来が特筆されるほど、匂口輝き締り、その上に分厚い輝く沸が満遍なく敷き詰められており、二代近江大掾の直刃のトップクラスの出来を誇る。

重要刀剣指定品 (附)変塗鞘打刀拵付

価格 ”売約” 致しました。 いつも有難う御座います。