見事に揃った作域の三所物で保存状態も頗る良く、金具使用感も少なくとても状態が良い。素晴らしく細かい赤銅魚子地は手擦れ感も全くなく、製作当時の状態を保った程の美しい仕上がりで、とても貴重である。
後藤家は古い添紋を使用し後代に仕立て直す作品も多く存在し、また古来より将軍家に刀装具製作を任された中、古後藤への研究と技術の継承がとても大事にされており、江戸期に入ると数多くの作品が古い作品からの創作や継承作が造られた。
この作品は寒山先生の箱書きには程乗作と極められており、後藤家のその当時のオリジナル三所物としてまた貴重で、元来は目貫は大小の作があったようで、大目貫は古後藤の大黒目貫が存在していた模様。 旧所有者と伝来の良さも伺える作品で貴重である。
目貫大きさ(左図)横2,9cm(右図)横2,98cm
附:特別保存刀装具鑑定書 無銘 後藤 Mumei Goto
価格:45万円 Price: 450,000 JPY