【両刃短刀】備前長船祐定作(与三左衛門尉)永正十二年 愛刀家であれば一度は所持したいと所望する最上作にて大業物である、与三左衛門尉祐定の両刃の短刀である。表には末備前名作に良く彫られている独鈷剣に不動明王の文字を、裏には天照皇大神、八幡大菩薩、春日大明神の文字を彫っており、 […]
【刀】無銘(山城大掾国次)”児手柏刀” 新刀古刀境期に極稀に現存する表裏の刃文が違う刀剣で、万葉集の歌にちなんで刀剣界では児手柏と云われる珍しい刀剣である。差表が中直刃で柾目に杢目肌交じりの地金に、差裏が小互の目丁子刃で沸明るく厚く、足砂流等働き多く、表裏の違 […]
【脇指】和州住義忠 元禄頃の大和鍛冶、珍しい郷土刀で和州添上郡手搔住文殊義忠とも銘を切り、銘を左字に切る左陸奥の一門であろう。現 奈良市天蓋門前町で作刀しており、義忠の後裔は刃物鍛冶として栄えたという。 長さ:一尺二寸一分弱 […]
【刀】備前国住長船幸光 永禄十年二月吉日 三郎左衛門尉幸光の子であり、孫三郎幸光の出来の良く、保存状態も頗る良い名作である。孫右衛門尉清光との合作刀も現存しており、清光派の得意とした造り込みに似ており、匂口締った直刃に、焼幅広く、地金鮮明であり、日本刀の玉鋼を折 […]
【脇指】近江守法成寺橘正弘 初代法成寺正弘の寛文頃の傑作で長曽弥虎徹の傑作と何一つ遜色のない出来であり、身幅尋常、焼幅高く、小互の目交じりの直刃は足頻りに入り匂口明るく、沸美しく刃縁全体に輝き鑑賞厚き名刀である。 長さ:一尺七寸四分半 元幅3,29 […]
【脇指】出雲守藤原貞重 寸が延び先反り、江戸時代初期の慶長期の典型的な体配で、また片切刃は時代を表す姿であり、平造の差表には薙刀樋を掻き通して地金鮮明、杢目交じりの柾目がとても美しく、差裏の片切刃は草の倶利伽羅龍と梵字を上品に彫り、越前下坂貞重 […]
【槍】芸州輝広 慶応二酉寅年 於陣中鍛之 芸州藩浅野家の御抱工である播磨守輝広の慶応年期のある槍である。言わずもなが、芸州広島藩とは有名な戦国武将、福島正則が治め、後に浅野家が入封した大藩であり、播磨守輝広は福島正則に連れられ、芸州(広島県)に渡った巨匠である。 […]
【脇指】薩陽士奥元安 享和三亥二月 薩摩元直三子にして、大和守元平の弟で作品稀な奥元安の豪壮な大切先脇指である。 比較的元安の作品はこのように大切先で豪壮な造り込み、荒沸微塵に付き、輝き明るく冴え、薩摩の芋蔓と云われている強い金筋が所々表れ、地鉄も美しく詰 […]
【刀】播磨守藤原輝広作 福島正則と共に芸州へ渡り、その後一派を成した播磨守輝広の作品で、寛文頃の三代晩年か、四代若年の作品である。 刃文匂口明るく締り、美しく輝く小沸が微塵に付き、特に杢目交じりの地景を交えた純然たる地金は黒く澄んでいてネットリ […]
【刀】備中国水田住大与五国重 江戸時代当時より、相州伝、荒沸出来の豪快な作風がとても人気がある、備中国水田国重一派の代表工であり、出来の良さから当時、銘を消されて正宗や郷義弘として悪用される程の沸の力強さと明るさ、地景や地沸が美しく、その反面現存して […]