手元を保護する目的の鍔という金具にも日本人は美意識や精神性を反映し、美術品に昇華した文化を現代の次の世代にも伝えていかなければ、と日々感じておりますが、この鍔も簡単には表現出来ない歴史や文化を孕んだ作品である。
まず古赤坂とは上三代の赤坂派の始祖達の作品を証するものであるが、この作品はとても特徴の表れた作品といえよう。 均等な美しい丸形では無く、少し上下に引っ張ったような不自然な丸形は時代や雅味を感じられ、後の時代の表現方法のような桐図では無く、どこか武骨で稚拙な桐紋は何故か心が落ち着く味を携え、勿論古赤坂としての切羽台、櫃穴の形状等は典型そのものであり、刀身に装着されてきた歴史も感じれる刀櫃穴の独特な形状も、また時代の特徴ともいえ、丸耳の形状もどこかゴツゴツとした景色が、また古赤坂の特徴として典型であり、この鍔一枚から日本金工史から刀装具文化を深く学べる作品として、名鍔である。
大きさ:(縦)7,59cm(横)6,88cm(重ね)切羽台 0,52cm 耳0,56cm
附:保存刀装具鑑定書 無銘 古赤坂 Hozon paper Mumei Ko-Akasaka
価格 ”売約” 致しました。 欧州 御人 有難う御座いました。