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【鍔】無銘 ”羅生門図”

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まず形よく大振りな赤銅透の鍔である点が良く、また今となっては若い女性の間で知らない人がいない程、有名になった名物 童子切安綱の国宝の由来である、源頼光の大江山酒呑童子退治図である。

武士と鬼は双方睨み合って迫力があり、また細部に目をやっても細かい仕事が施されており、刀装具として、また手のひらの美術品として、物語や歴史、文化を現代に伝える作品である。

大きさ:(縦)8,32cm(横)8,25cm(重ね)0,5cm

価格:35万円 Price: 350,000 JPY

【鍔】山科住定義作 ”双龍南蛮模様図” 売約済

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0834-1これまた非常な珍品で現存する資料が少ない為、今後の研究を待つ作品であるが、一見して長崎の平戸住国重の作風で鎖国されていた江戸時代に南蛮文化が開き、刀装具にも多く残した南蛮作品ではあるが、東海道の終点である当店近くの三条大橋や京の東玄関、粟田口の峠を越えた先が山科であり、平戸国重が京に上ってきた際に山科金工の定義に技術を伝えたのであろうか。しかし常人が出来る仕事では無く、類稀な名工の技術が無いと創作出来ない手の込んだ作品な為、平戸国重が山科に住し名前を変えたのか、今後の研究に期待したい作品である。

細部に至るまで非常に細かい仕事で素銅の色は常よりより深い茶色で、裏面の”I97”の文字が表している事が一体何なのか、見れば見る程、想像を掻き立て、ワクワクする作品である。

大きさ:(縦)6,76cm(横)6,03cm(重ね)0,39cm

附:特別保存刀装具鑑定書 山科住定義作 Tokubetsu Hozon paper Yamashina Sadayoshi

価格 ”売約” 致しました。 京都市 御人 有難う御座います。

【鍔】無銘(林重光)”四方蕨手透” 売約済

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これまた写真では御伝え出来ない程の鉄味の深さ、肥後林家から神吉にかけてこういった力作は存在し、愛好家も多い。

一見単純そうに見える鉄鍔は多く存在するが、名工として古来より誉高い理由は細部の意匠と仕事の良さであり、この作品も拡大ルーペで確認すると、蕨手の先は尖り、鏨で丁寧に透かしたが所以に丸みを帯びる肉付きの透かしの線の柔らかさは流石であり、単調が故に難しく奥深く、やはり茶道具精神のように奥深い文化を残す肥後金工の名品である。

大きさ:(縦)7,82cm(横)7,48cm(重ね)0,58cm

附:特別保存刀装具鑑定書 無銘 林重光 Tokubetsu Hozon Mumei Hayashi Shigemitsu

価格 ”売約” 致しました。 岡山県 御人 有難う御座います。

【刀】大和大掾藤原正則 寛永元年八月吉日 ”売約済”

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身幅豪壮、大切先の体配は正に慶長新刀の姿そのものであり、また長物が少ないと云われる大和大掾正則の刀である。 大和大掾正則は一説には山城三条吉則の末裔で、本国は丹後国宮津、越前福居に移り、松平秀康の嫡子、忠直の御抱工となる。

越前彫を施した初代康継の作風に良く似ており、この作品も豪壮な慶長体配に樋を掻き通し時代典型の姿で、更に貴重なのが、正則の年期がある作品が、慶長十三年、元和二年、慶安四年とこの寛永元年であり、名工の年期入りの貴重な作品である。

長さ:69,8cm 二尺三寸 元幅3,2cm 先幅2,5cm 重ね0,75cm

附:保存刀剣鑑定書 白鞘入り 薫山鞘書

価格 ”売約” 致しました。 広島県 御人 有難う御座います。

【鍔】正五位加茂保廣(花押)”擬宝珠欄干風景図”

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0802-1この義経弁慶伝説で有名な京五条大橋から北の山を眺める風景図はとても京都らしい作品である。北東は比叡山、真北は下鴨からの北山、北西に義経が籠った鞍馬山等、都は山に囲まれており、現在でもその風情を感じる事が出来る。

またこの作品で面白いのが正五位という位階を保廣が受けたという歴史事実を伝える文化財としても価値があり、幕末の京金工の加茂保廣が身分の高い人物であったと伝える貴重な資料である。江戸時代当時は刀匠や金工師が官位を頂く程、身分が高かった。

大きさ(縦)8,5cm(横)7,67cm(重ね)0,4cm

附:保存刀装具鑑定書 Hozon paper(銘)正五位加茂保廣 花押  Syogoi Kamo Yasuhiro

価格:15万円   Price: 150,000 JPY

【鍔】無銘(古甲冑師)”輪宝透” 売約済

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良くこの状態で現代まで伝わった事を先人に感謝したくなる古鍔の名品で、数ある古甲冑師鍔の中でもここまで鉄鎚目地が美しいと感じたのは初めてに近い程、地金の景色が素晴らしくまた細い線の一本一本、丸線の細さの曲美、長いこの鍔の歴史の中で、刀装具として刀に装着された歴史が少ないであろうと推測できる程、刀櫃穴の形状の良さなど、素晴らしい古甲冑師鍔である。

大きさ:(縦)8,7cm(横)8,71cm(重ね)0,3cm

附:保存刀装具鑑定書 無銘 古甲冑師

価格 ”売約” 致しました。 千葉県 御人 有難う御座います。

【刀】備前国住長船幸光 永禄十年二月吉日

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三郎左衛門尉幸光の子であり、孫三郎幸光の出来の良く、保存状態も頗る良い名作である。孫右衛門尉清光との合作刀も現存しており、清光派の得意とした造り込みに似ており、匂口締った直刃に、焼幅広く、地金鮮明であり、日本刀の玉鋼を折返し鍛錬し、備前伝の鍛えの特徴を地金を鑑賞することで存分に楽しめる一振りであり、帽子も一枚風の焼きを見せ、時代と流派を表す特徴が現れており、代表的な鑑賞刀である。

戦乱の室町期にこの様な美しい刀剣が存在するのも、そして末備前刀が現代でも愛好家に人気がある理由が良く理解できる一振りである。

長さ:二尺三寸三分強 元幅3,37cm 先幅2,2cm 重ね0,75cm

附:特別保存刀剣鑑定書 白鞘入り

価格:140万円

【蒔絵煙草盆】無銘

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菊に鳳凰の図 蒔絵総金工金具 煙草盆の御紹介です。  滝の側で爛漫と咲き誇る菊に蝶が飛んでいる、大変華やかな表図に、裏は富士山に鳳凰が降り立つという、縁起の良く、格調高い図である。  注文主は煙草盆にまでこのように贅を凝らすとは余程の名家であったのだろう。